2007年7月の世界遺産リストでは、世界遺産を取り巻く環境の悪化などで後世に残すことが難しくなっているとして、30件が危機遺産(World Heritage in Danger)に指定されています。
赤い点の位置が危機遺産の所在地です。
先進国の中からはドイツ連邦共和国が登録されていますが、それ以外はすべて開発途上国が占めています。
またアフリカ・中近東・インド周辺地域など政治的に不安定な地域に危機遺産が集中していることがみてとれます。
危機遺産は登録の要因となっている問題への対策が行われることにより指定が外れます。そのため毎年認定される世界遺産が変更されています。
2007年の世界遺産委員会では4つの危機遺産が指定から外れましたが、3つ追加されました。
新たに危機遺産に指定された3件:
・Samarra Archaeological City (イラク共和国)
・ガラパゴス諸島 (エクアドル共和国)
・ニオコロ-コバ国立公園 (セネガル共和国)
危機遺産の指定から外れた4件:
・アボメイの王宮群 (ベナン共和国)
・カトマンズの谷 (ネパール王国)
・エヴァグレーズ国立公園 (アメリカ合衆国)
・リオ・プラタノ生物圏保護区 (ホンジュラス共和国)